「体調不良の原因は栄養失調かもしれません。」
- 元貴 浅野
- 6月29日
- 読了時間: 6分
栄養失調?と思われる方も多いと思います。
栄養≠カロリーではないので特定の栄養が不足になっている可能性は高いと思います。
器質的栄養失調によって起こりえる症状を記載いたします。
鬱症状(だるい、おもい、つらい)、パニック障害、肥満、貧血、イライラ感、筋肉由来による体の痛み
子供の症状:ADHD(注意の欠如、多動性)、学習障害(LD)
このブログで万事OKではありませんが、生活の参考になればと思います。
目次
お腹を満たすだけで栄養は足りているか?
この言葉だけで自分に当てはまると思い当たる方もおられるのではないでしょうか?
どうしても、多忙であったり外食が多かったりすると偏った食事をしてしまいます。
そうする事によってカロリーベースでは足りていても、個々の栄養素が足りないので気質的栄養失調に陥ります。
栄養不足により体調不良が治っていかないなど起こる可能性が出てきます。
主に足りない栄養素は・・・
5大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質、ビタミン、無機質{ミネラル})がありますが不足しがちな3つの栄養素についてお話していきます。
・たんぱく質
当院に来院されている方はご存じでしょうが、たんぱく質を多く摂取するようにお勧めしております。
なぜなら人間の筋肉、骨、皮膚、臓器、髪の毛などはたんぱく質から作られています。
他にも血液、ホルモン、などもたんぱく質から作られており生きていく為に欠かせない物になります。
不足することによって、体調が悪い、食欲がない、やる気が出ない、けがが治らないなど様々な影響が出てきます。

・無機質(ミネラル)
ミネラルも大切な要素になります。
ミネラルで思いつくのは、カルシウムではないでしょうか?
他に代表的なミネラルは、鉄、マグネシウム、カリウム、亜鉛、ナトリウムなどあります。
主な働きは
カルシウム:骨の形成など
鉄:酸素の運搬など
マグネシウム:骨の形成など
カリウム・ナトリウム:体内の水分調整と神経伝達など
亜鉛:免疫機能の向上など
ミネラルは身体の恒常性を保つのに重要な役割を果たしています。

・ビタミン
ビタミン不足も以外と多いと思います。
ビタミンは全部で13種類あります。その中で積極的に摂取していただきたいものを選びました。
※ビタミンBは種類が多いのでまとめてあります。
主な働きは
ビタミンB群:糖をエネルギーに変える。たんぱく質の合成を行う。免疫機能向上など
ビタミンC:免疫機能向上など
ビタミンE:老化防止、血液の循環をよくするなど
※ビタミンEの多い食材は・・・ナッツ類、ヒマワリ油、オリーブオイル、うなぎ、アボガドなどの油がビタミンEになります。
ビタミンは単体で機能する事はないですが、大切な補助を行っています。

タイプ別の補ってほしい栄養素
あくまでも一般的な事をお話いたします。
・女性(~60代)
女性は、貧血の方が多いかと思います。また、冷えを訴える方が多い傾向があります。
冷えは筋肉量が少なくなってきている証拠です。
糖質を控えると共に赤身のお肉やお魚(マグロ、カツオ)などのたんぱく質と鉄分の多く含んだ食事をとる事によって体調不良が改善してきます。
・子供
子供は冒頭に記載したADHD(注意の欠如、多動性)、学習障害(LD)などの症状がある場合。
糖質の取りすぎやタンパク質不足やビタミン不足が考えられます。ビタミンBやCを取ると同時にビタミンEをしっかり取る事で改善する事もあります。
母親が貧血などを持っておられる場合は、お子様も鉄分不足も考えられます。鉄分も積極的にとると良いでしょう。
・年配の方や胃腸が弱い(食べられない方)
消化管の筋肉が衰える事によって、栄養素が足りなくなっており胃腸の働きが弱ってきます。そんな方にお勧めは糖質を控えて、タンパク質を取りましょう。
また、けがの治りが遅いなどもタンパク質不足が原因となっている場合があります。積極的に取りましょう。量が食べられない人はゆで卵などを食べる事をお勧めいたします。
・甘い物を欲しがる、過食してしまう。
糖分はすぐに血糖値を上げてしまうが、長続きしない特徴があります。よってすぐにエネルギー切れを起こし、甘い物をさらに欲しがってしまうサイクルに陥っています。
まずは糖分の摂取を控えましょう。そして、鉄分を多く摂取するのと同時に、動物性たんぱく質と動物性脂質の多い物をとる事をお勧めいたします。
動物性脂質をとる事により、エネルギーが長続きします。そうする事で甘い物を取らなくなってきますので、糖質を控える事ができます。
注意点と意識してほしいこと
ビタミンを補う為に市販の野菜ジュースやフルーツジュースを補うのは加糖されているのでお勧めできません。糖質が多いので逆に疲れやすくなます。また、血糖値が上がる為インシュリンの分泌が多くなり結果、糖分を脂肪として蓄えてしまう可能性があるので結果、肥満に繋がり、生活習慣病になる可能性があります。
どの年代にも言える事ですが、タンパク質を多く取っていただきたく思います。
必須アミノ酸(タンパク質を分解したもの)は、9種類あります。そのうち一種類でも不足していると少ないアミノ酸に応じたタンパク質の合成しかできなくなります。「桶の理論」とされており、バランス良く摂取する事が求められます。そこで基準になるのがプロテインスコアとアミノ酸スコアになります、この指標を意識すると良いでしょう。
プロテインスコアとは?
食事によって摂取したたんぱく質がどれくらい、身体で利用しているか。
アミノ酸スコアとは?
食材がどれだけ、たんぱく質とアミノ酸がバランス良く含まれているかを数値化したもの。
森永製菓のアミノ酸スコアを参考にして下さい
まとめ
いかがであったでしょうか?タンパク質を多く取るのが難しい方は、プロテインドリンクやサプリメントを利用していただけると良いでしょう。また、いろいろと気になる方は医師に相談するのが良いと思います。
このブログの内容がすべてではありませんが、自分自身でできる事をして健康になってイキイキとした生活を過ごしていただけると幸いです。
参考文献:「うつ消しごはん」藤川徳美(精神科医)




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